知財業界への転職は30代でも遅くない理由3選

おはこんばんちは。りってるです。

先日、弁理士であることを晒すことにしましたw
知財業界は狭いので身バレが怖いんですが・・・。

なので、今後は知財業界についてぶっちゃけ話をしていきたいと思います。

 

今回は、そんな知財業界への転職についての話です。

知財業界に転職する人の半数くらいは異業種からの転職なイメージがあります。

・異業種からの転職だと1からのスタートだから若くないとムリでしょ?
・30歳超えたらムリなんじゃない?

って思う方もいるかもしれません。

 

でも、実は知財業界は30代でも全然間に合います
いや、むしろ30代くらいの方が需要があるかもしれません。

今回はその理由について3つお話していきたいと思います。

 

目次

30代は未経験求人のメインターゲット

まず、そもそも論でニーズがあるのか?

 

私が転職した時の情報にはなりますが、
特許事務所では、未経験での募集の年齢範囲が大体35歳までになっていました。

ちなみに、現在は法律で年齢制限がNGになり、あまり記載がありませんが、
例外適用を受けて記載しているところもあります。

ご参考:パテントサロンー求人スクエア

 

なので、30代はがっつりメインターゲットになっています。

もちろん20代の方が望ましいという事務所もあるかもしれませんが、
事務所では若すぎても敬遠されます。
(理由は後述します)

私も29歳と11ヶ月(ほぼ30歳)で特許事務所に転職して知財業界に入りました。

 

ちなみに、企業の知財部を狙う場合は、少々趣が異なります。

企業知財の場合は、経験・実績重視です。

企業知財または特許事務所で実績3~5年以上、みたいな求人が多いです。

知財経験がない場合は、その企業の事業に関する専門知識が必要です。

例えば、化学メーカなら化学知識や業界知識が必須です。

 

なので、未経験で企業知財を狙いたいが専門知識もない、という方には
特許事務所で知財知識と実績を積んでみるのがよいと思います。

事務所に入ってみて合っていればそこで頑張るのも良し、
やっぱり企業が良いと思えば実績を引っさげて転職するのも良し、
なので、おススメです。

私も意図せずですが、企業→事務所→企業とキャリアを積んでます。

 

専門性が確立してくる時期

次に、なぜ30代が求められるのか?

 

30代というのは真面目に仕事に取り組んでいれば、
どんな分野でも専門性が出てくる時期です。

技術職であれば技術知識や実装スキルが、
事務職であれば法律知識や手続きノウハウが、
ある程度身についているはずです。

それらは20代では普通に仕事をやっているだけだと習得できません。

「普通に仕事をやっている」だけで身に着くのが30代という時期ですね。

 

実は数値的にも根拠があります。

例えば、大卒から30歳まで仕事をしたとすると、
8時間/日×240日/年×8年=15,360時間

このように1万時間を超えてきます。

この「1万時間」はスキルや業務を一人前にするのにかかる時間と言われています。

なので、30歳まで真面目に仕事をしていれば、
その仕事についてのスペシャリストになっていることになります。

 

知財業界ではこの専門性が強みになります。

事務所であれば、専門性を指定して求人募集しています。

例えば、化学分野の知識経験がある方など。

企業であれば、専門性を活かした業務経験を要求します。

例えば、化学分野での業務経験5年など。

 

このように、企業の求人に合った専門性が身についている(と募集側から認識されている)のが30代ということになります。

 

理想と実力のバランス

30代が求められるのには別の理由もあります。

 

20代は先述した通り、普通に仕事をしているだけでは専門性が確立していません

また、仕事の基礎も定着していないことがあります。

(※あくまで普通に仕事していればの話なので、自己研鑽に励んでいる人は基礎も専門性もお持ちの場合があります)

基礎とは、コミュニケーション、事務処理、計画性、などのどんな仕事でも求められるスキルです。

 

一方、20代の仕事に対する理想は個人差が大きいですが、
20代で転職を考える人の理想は高いことが多い印象です。

・世界を股にかけて仕事するとか、
・年収爆上げとか、
・カリスマ経営者になるとか、

それが悪いわけではないのですが、直近の目標ではないはずです。

というか、直近だとすると転職での達成はほぼ不可能だったりします。

片や、スキルはまだ発展途上。

なので理想と実力がアンバランスになりがちです。

 

これに対し、30代では、仕事の基礎はもとより専門性も確立している可能性が高いです。

事務所は所員を教育する余裕があまりありませんので、
中途採用なら基礎は身についている前提です。

専門性があればなお良し、です。

 

その一方で、ある程度広く仕事というものを経験しているので、
最終的な理想はともかく転職での理想はある程度現実的なものになります。

中途採用の転職では、採用後に想定通りに働いてくれるか?
が一番重要なポイントなので、現実的な理想はその想定にはまりやすいです。

特に、企業知財と違って事務所は「稼ぐ人材」が欲しいので、
稼いでくれるかどうかの見極めをしたいと思っています。

企業知財は基本的に自分たちで稼ぐことはありませんが、
事務所はそれが本業ですので、当たり前といえば当たり前ですね。

なので、下手に現実度外視の理想を語ると、うちとはマッチしてないね、
となり、不採用になってしまいますから要注意です。

 

このように、30代は理想と実力とのバランスが取れていて
採用する側からは比較的安心できるという面もあります。

 

まとめ

今回は、知財業界への30代での転職についてお話しました。

業界の特性として30代での転職は全然遅くなくむしろベストな時期なのではないかと思えるくらいです。

とはいえ、未経験なので転職後の仕事がイージーではありません

勉強しながらなのでハードワークの時期があると思います。

ですが、それをいとわないのであれば、興味があれば飛び込むことをおススメできます。

その価値がある面白い業界だと私は思っています。

 

何かの参考になれば幸いです。

ではでは。

 

2020年11月22日転職・独立年齢,知財,転職

Posted by りってる