【知財未経験でも大丈夫】失敗せず特許事務所へ転職する方法

おはこんばんちは。りってるです。

先日、「知財業界への転職は30代でも遅くない理由3選」というタイトルで、知財業界への転職についてお話しました。

知財業界への転職は、大きく特許事務所企業知財に分かれます。

それぞれ特性が違うので、どちらを志望するかで準備も変わってきます。

そこで、今回は比較的未経験者に門戸が開いている特許事務所への転職について、自分の経験も踏まえてお話します。

 

目次

自身のたな卸し

まずは準備として、自分の専門性をたな卸しします。

専門性は、まずはこれまで取り組んできた仕事の分野です。

「自分は研究開発やってないから専門性なんて・・・」

となるかもしれませんが、研究開発だけが専門性を持つわけではありませんので大丈夫です。

製品・サービス開発、生産技術、社内システム開発、・・・事務系の仕事以外はたいていの仕事に専門性があるといっても問題ありません。

私なんて、社内システム企画でしたから、技術的にはギリギリのラインですねw

 

分野は、機械、電気、化学、IT・・・と特に決まったカテゴリ分けはありません。

求人で記載されるカテゴリも求人ごとに異なります。

なので、あまり細かなカテゴリを意識する必要はないかなと思います。

 

また、大学・大学院で専攻していた分野も再確認しておくと良いです。

実は、学生時代の専攻が専門性になることもあります。

就活で学生時代の専攻が活かせる職種に就けるとは限りません。

むしろ、専攻と仕事が直接結びついている人の方が珍しいかもしれません。

転職と言われると、学生時代の経験は外しがちですが、立派に「専門性」としてアピールできます。

私も、学生時代にIT・通信を専攻していたので、今思えば当時の事務所はそれを考慮して拾ってくれた可能性がありますね。

 

事前サーチ

たな卸しができたら、エージェントに相談する前に、一度ご自身で求人をサーチしてみてください。

昨今は、ネットで公開求人もかなり見つかります。

知財業界の求人といえば、という古参のサイトがあります。
パテントサロン(求人スクエア)

 

どんな事務所があって何が特徴なのか、を見てみてください。

まずは、ふーん、こんな事務所があるのか、程度で構いません。

エージェントに最初から相談するのもよいですが、事前サーチをやっておくとエージェントとの面談がスムーズになります。

また、転職の本気度も伝わるので、エージェントもやる気が出て親身に相談にのってくれます

 

エージェント登録

次に、転職エージェントに登録します。

このとき、どんな転職エージェントを選ぶか、ですが、
それは志望する事務所の規模によります。

 

大手の事務所を志望する場合は、大手のエージェントであればどこでも大丈夫だと思います。

大手の事務所は規模が大きいので予算もあり、大手のエージェント会社を通じて人材を確保しようとしていることが多いです。

ただ、大手の事務所だから満足いく転職ができるとは限りません

大手だと業務が細分化されていることが多く、一部の仕事しか携われない可能性があります。

それが自分の志望とマッチしているかどうか、なのですが情報が少ないので判断しづらいです。

この辺りが特許事務所への転職で難しいところになります。

詳細を語りだすと長いので、また追々記事にしたいと思います。

 

中小の事務所も視野に入れる場合は、知財専門のエージェントも検討した方が良いと思います。

中小事務所は大手エージェントに依頼できるほど予算がないこともあり、大手のエージェントでは紹介してもらえないことがあります。

また、専門エージェントは、事務所の経営者や人事担当者と密にコミュニケーションをしていることが多いので、かなり詳細な内部情報を持っていることもあります。

逆に、専門エージェントを利用せずに中小事務所に転職しようとすると、転職前に知らなかった情報が後から発覚して、こんなはずじゃなかった、となる可能性が高いです。

なので、中小事務所も検討したい場合は、専門エージェントを利用してみてください。

おススメの専門エージェントはアスタミューゼさんです。

私も利用しましたが、業界情報は元より、事務所の特徴や雰囲気などの内部情報も結構教えてくれました。また、希望している職種に応じて適した規模の事務所を紹介してくれます。

 

裏取り

エージェントから求人の紹介を受けたら、裏取りをしましょう。

ここでいう裏取りとは、紹介を受けた事務所を自身でサーチすることです。

 

紹介を受けた事務所の評判をネットなり人脈なりを通じて確認します。

良いエージェントの方であれば問題ないと思いますが、あまり良くないエージェントや実は紹介した事務所に詳しくないエージェントの方に当たってしまうと、ミスマッチな事務所に転職してしまいます。

 

残念ながら、他の業界と同様、特許事務所の中にはブラックな事務所もあります。

また、ブラックとまではいかなくても所長のワンマンが強いところは、入った後しんどい思いをするかもしれません。

ただ、事務所は基本的にワンマンなので気にしすぎないのも大事です。

 

書類作成

応募する事務所を決めたら書類作成です。

書類は、通常の転職と同じく、履歴書・職務経歴書です。

 

未経験者の方にとって問題は、何をアピールするか、ですね。

もちろん実績はありませんので、そこで勝負はできません。

そこで、アピールするポイントは、(1)専門性と、(2)コミュニケーションになります。

 

専門性は、準備でたな卸したものを記載します。

学生時代の専攻もしっかりアピールしておきましょう。

あとは専門性と関係する資格などもあれば、絡めて記載しておくと補強になります。

 

コミュニケーションは、一見アピールになるのか疑問かもしれません。

確かに、知財(特に特許)は基本的に執筆活動で、一人もくもくと作業することが多いです。

しかし、発明やデザインなどのアイデアのポイントを聞き出したり、アイデアの幅を広げて広い権利を取るのにコミュニケーションは不可欠なんです。

かといって、しゃべるのが得意な方が求められるコミュニケーション力を持っていることになるかというと、そうでもありません。

むしろ、相手から情報を引き出すためなので「聞き上手」である方がよいです。

なので、普段寡黙な方でも、そいういったコミュニケーションができれば全く問題ありません。

 

面接

書類選考が通れば、いよいよ面接です。

といっても、面接については知財業界特有の話はありません。

普通に自己紹介・PRをし、相手からの質問に誠実に答えれば大丈夫です。

 

面接者は、一次だと実務のリーダークラス、二次は所長やパートナークラスであることが多いです。

面接は、だいたい友好的なことが多いですね。

むしろ、ここで今どき圧迫面接とかする事務所はやめておいた方が良いです。

ブラックの可能性が高いですからね。

 

内定が出たら

面接が終わって問題なければ内定です!

割と早めに出ることが多い気がします。

私の場合は翌日には内定の連絡がありました。

 

内定が出たら、承諾するかどうかを決めることになります。

このとき、労働条件と雇用契約の内容をよく確認しましょう。

特許事務所特有なのかはわかりませんが、試用期間は長めなところが多いように思います。

6か月とかは普通です。

ただし、それ以上に長い事務所はやめておいた方が良いかもしれません。

 

あと、レアケースですが内定取り消しもあります。

しかもこちらに非がなくてもあり得ます。

私も最初に応募した事務所から内定後に辞退の要請がありました。

悲しい事ですが、逆にそんな事務所は入らなくて正解だったともいえます。

そういったことが起きる事務所はだいたい内部でおかしなことが発生しています。

 

それ以後は、通常の転職と同じ手続きになります。

 

まとめ

以上、特許事務所への転職についてお話しました。

未経験の場合は、ちょっと工夫が必要ですが、そこまでハードルが高いものではありません。

ただ、準備をしておくとスムーズにいくので、それはおススメします。

あと、準備の番外編として、弁理士試験の勉強をしている方は、勉強仲間に聞いてみるのもありです。

事務所に勤めながら勉強している方もいらっしゃるので、例えば同じ予備校に通っている方と知り合いになって互いに情報共有するのは有益ですね。

 

何かの参考になれば幸いです。

ではでは。

2020年12月4日転職・独立特許事務所,転職

Posted by りってる