【ホワイト企業の代名詞】未来工業を分析してみたら凄かった!

先日、「自分の転職人気企業ランキングを作ろう」で転職人気企業ランキングについてお話しましたが、そのランキングで45位だった未来工業は、究極のホワイト企業とも呼ばれています。

それなのに、利益率も高く業績も安定しているそうです。

 

この高い生産性・満足度を実現するための強みとは何なのか?

今回は、未来工業株式会社を分析してみたいと思います

 

 

目次

未来工業の事業と背景

出典:Wikipedia

 

未来工業株式会社は、電気設備資材給排水設備ガス設備資材の製造販売を行う会社で、
岐阜県に本社を構えています。

 

電気設備資材は、コンセント、スイッチ、電線の配管。

給排水設備は、給水・給湯・排水用の配管、水栓。

ガス設備資材は、ガス・灯油用の配管。

 

ざっくり言ってしまうと住宅関連設備の会社ですかね。

 

一般人にはあまりなじみがないかもしれません。

でも、ビジネスマンの間では話題になっている企業なんです。

 

 

未来工業の特徴

 

未来工業の特徴と言えば、

残業ゼロ

徹底したコストカット

業務改善提案

先代社長が変わった人w

であると思います。

 

残業ゼロ

基本的に残業しない、させない方針のようです。

これは、製造業では人材が集まりにくいため、残業ゼロ・年間休日日数140日という破格の待遇を取って、人材を集めようとしたことが始まりだそうです。

確かに、製造業・ブルーカラーはあまり人気ではありませんが、未来工業の待遇は報酬も含めて同規模の一般的な製造業の企業とは一線を画すレベルです。

 

徹底したコストカット

コストカットも徹底しています。

 

昔、TV番組で特集されていた時の映像では、

FAXの裏紙も再利用したり、

・自席の真上に照明があり、席にいない場合は自分で照明を消すようにしていたり

していました。

 

そのせいで職場はやや暗めでしたがw

 

業務改善提案

業務改善提案を制度として採用しています。

 

改善提案をして採用されたら報奨金が出るようです。

提案の評価によって金額が異なるようで、出すだけで500円、評価が高ければ数万円だそうです。

トヨタも創意工夫制度をやっていましたが、報奨金は未来工業の方が高いのではないでしょうか。

 

この提案で業務が改善されることで生産性がアップしているようですね。

 

社長が変わった人w

創業者である先代の社長の山田昭男さんは、独特の風貌と考えの持ち主でした。
(TV番組やネットの情報に基づく個人的な感想ですw)

 

ヒゲもじゃで、衣服には無頓着といった風貌でした。

他方で、お話していることは実に合理的で、コストカットもその合理性の現れと思えました。

元々、劇団の一員で、そのメンバ3人で創業しているので、普通の企業の経営者と比べてやや変わった経歴かもしれませんね。

気になる方はググってみてください。

 

 

未来工業の業績

それでは、業績を見てみます。

 

 

グラフは直近10年の売上高の推移ですが、

リーマンショック以降は基本的に右肩上がりですね。

2016-2017年は踊り場でしたが、その後上昇し2020年3月期は最高値です。

 

ただ、住宅関連の色が濃いので景気敏感型の企業と思われます。

今年は、コロナのせいで今期の見通しはまだ出ていないようです。(7月末時点)

コロナが収まるまでは停滞・低迷するかもしれません。

 

 

未来工業の特許

 

次に、特許について見てみます。

未来工業の特許出願数は2395件、特許は861件です。
(2020/10/26時点)

出願に対する特許の割合が高いですね。
出願すれば特許になる確率が高いことになります。

期限切れのものは上記861件に含まれていないのでさらに驚きです。

 

出願年数で見てみます。

 

出願はここ10年では上がり下がりしています。

ただ直近の2017-2018は回復していて過去10年間では最高水準です。

なお、2019年はまだ公開されていないものがありますが、既に10月なので昨年よりはやや少なくなるかもしれません。

 

さらに、どのような分野で特許を出しているのか調べてみました。

下記は出願されているもののIPC分類トップ10の一覧です。

 

また、上の表をグラフ化してみました。

 

分析結果の円グラフの赤字部分が電気ケーブルの敷設・保護・配電に関するものです。

この分野が圧倒的に多いですね。

トップ10の項目のうち7つを占めていて、

件数では、75%を占めています。

 

過去TV番組で紹介されていた時も、配電ボックス周りに技術的な特徴があると言っていましたので、まさにその辺りの強みの部分をガッチリ保護していることが分かります。

 

なお、意匠も約1700件の権利を持っているようです。

これは大企業並みだそうです。

 

このように、未来工業は、特許権や意匠権といった知的財産権を駆使して、自社の強みとなる部分をしっかり保護することで競争力を維持していることが分かりました。

 

まとめ

今回は知っている人は知っている超優良企業の未来工業について分析してみました。

正直、思ったよりも徹底的に自社の強みを活かす戦略を取っていることが分かりました。

自社に合った戦略を考え、それをキッチリ実践していくことが必要ですね。

自分の会社はどうなのかなぁ、と思わされました。

 

以上、何かの参考になれば幸いです。

ではでは。

2022年2月25日転職・独立ホワイト企業,製造業

Posted by りってる